Google My Map :本郷・神田・お茶の水界隈:医史跡案内
♪森鴎外の小説『雁』に登場する無縁坂(Google earth)は、東京医学校(東京大学医学部の前身)の鉄門前から、上野不忍池との低地を結ぶ本郷台地の坂です。 ♪今回は、岡田(主人公・医学生)の散歩コースをみてみます。岡田の下宿は、鉄門前にありました。そのあたり一帯は、現在はキャンパスの一部となっています。龍岡門からバス通りを入って右手の南研究棟のあたりかと思われます。 鉄門音声ガイド(堀江幸司作成) ♪小説は、東京医学校が設立された明治9年から4年後の明治13年頃の設定です。東京に雁が、まだ、飛来していた当時のお話です。岡田の住む下宿屋・上條から続く無縁坂は散歩道になっていました。その無縁坂に面した妾宅に暮らすお玉にとって、夕暮れ時に散歩する岡田は気になる存在でした。 ♪『雁』は『鴎外全集』(岩波書店)の第八巻に収載されています。その中に次のような記述があります。(青空文庫にも収録「雁」) 「岡田の日々の散歩は大抵道筋が極まっていた」 ♪散歩の道筋は二通りあったようです。 1. 下宿(東京大学鉄門前)→無縁坂→藍染川(不忍の池)→上野の山→廣小路→湯島天神→臭橘寺(からたちでら)→下宿 2. 下宿→長屋門→赤門→本郷通り→神田明神→目金橋(めがねばし)→柳原の片側町→臭橘寺(たちでら)→下宿 ♪岡田は、この散歩道の途中でよく古本屋の店を覗いたといいます。わたしも本郷通り沿いの古本屋街は、この江戸東京医史学散歩でよく通りますが、たいていは土曜・日曜のために休店です。不便な思いをしています。
★★★ ♪森鴎外原作の「雁」(昭和28年度芸術祭参加作品)のDVDを入手しました。 キャスト お玉:高峰秀子 末造(東野英治郎) 岡田:芥川比呂志 善吉:田中栄三 お梅(小田切みき) (平成14年7月1日 記)(平成29年6月26日 追記) |
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映画「雁」(1953):お玉(高峰秀子)と岡田(芥川比呂志)
🌲撮影当時、ロケ地となった東大赤門の背景に「旧東京医学校本館」が写りこんでいること書いたコラム記事があることを、Fb友達の西岡 暁先生(吉祥寺病院医師)に教えていただきました。
松本文夫先生(東京大学総合研究博物館特任教授)の「赤門の隣に」というコラムで、それによると映画「雁」のなかに2か所、明治時代には、無縁坂の上にあった旧東京医学校本館が、登場するとあります。旧東京医学校本館は、明治末に構内整備の一環として、鉄門前から赤門横に移築されていたのです。
🌲YouTubeに「雁」がアップされていましたので、その登場場面を探してみました。
(1) (Ⅰ時間4分6秒)(赤門から出るシーン)
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(2)(1時間25分18秒)(赤門へ入るシーン)
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(令和2年[2020]9月2日 追記)(令和6年1月27日 追記)